
〜遊びながら「できた!」が増える、成長のプレゼント〜
「せっかくのクリスマス、どうせプレゼントを贈るなら“遊びながら育つ”ものを選びたい」
そんなママ・パパは多いですよね。
SNSやおもちゃ売り場では、たくさんの“知育トイ”や“発達おもちゃ”が並びます。
でも本当に「発達を促すおもちゃ」って、どう選べばいいのでしょうか?
この記事では、作業療法士ママの視点から、「遊びながら成長できる」おすすめのクリスマスおもちゃを年齢別に5つ紹介します。
おもちゃ選びで大切にしたい“発達の3つの視点”
子どもの発達を支えるおもちゃを選ぶとき、作業療法士として特に大切にしているのはこの3つの視点です。
おもちゃを選ぶ3つの視点
- 手の動き・感覚を育てる(微細運動)
- 想像力・考える力を伸ばす(認知発達)
- 人とのやりとりを学ぶ(社会性・コミュニケーション)
① 手の動き・感覚を育てる(微細運動)

積み木を重ねたり、パーツをつまんだり。
こうした動きは「微細運動」と呼ばれ、手の巧みさや集中力を育てる土台になります。
アクティブタッチと言われる自分で手を動かすことで得られる感覚情報が、手先の器用さにもつながります。
そのため、楽しんで手を動かす経験を積めるブロックなどは非常に有意義だなと感じます。
→ 保育園・小学校の“はさみ”“鉛筆”“お箸”につながるスキル。
② 想像力・考える力を伸ばす(認知発達)

「どうしたらうまく作れるかな?」「次はこうしてみよう」「ルールを破っちゃったな…」
など遊びの中での子どもが感じる部分は大きいです。
遊びの中で“考える力”が自然と育ちます。
そのため、考えられるような遊び、おもちゃを選ぶようにしています。
ルールのある遊びや、組み立て系のおもちゃは特に効果的。
ルールのある遊びは、年齢や、発達によって調整もしやすいので、難易度の段階づけとして活用できます。
③ 人とのやりとりを学ぶ(社会性・コミュニケーション)

ごっこ遊びやボードゲームは「相手の気持ちを考える力」を育てます。
「貸して」「いいよ」「今はまだ遊びたい」など、ことばのやりとりも豊かに。
ごっこ遊びは大人の真似っこをしながら、役割や自己表現、想像力も鍛えられる貴重な遊びです。
言語的な発達にもつながりやすく、言葉を使う練習としても最適。
ママ的にも言葉が通じるようになるとグッと育児が楽になったと感じるかもしれません。

OTママのポイント
「良いおもちゃ」は“子どもが一人で遊べるもの”ではなく、
“一緒に関わるきっかけをくれるもの”です。
【年齢別】発達を促すおすすめクリスマスおもちゃ
発達を促すクリスマスおもちゃ5選【比較表】
年齢別に表にしています。
あくまで目安なので、子ども達の発達や好みに合わせて選ぶことをおすすめします。
| 年齢の目安 | 商品名 | 発達効果 | 特徴・選んだ理由 |
|---|---|---|---|
| 1〜2歳 | くもん くるくるチャイム/エドインター森のリングタワー | 手先の巧緻性・因果理解・集中力 | 初めての「できた!」体験にぴったり。安全設計で誤飲の心配も少ない。 |
| 2〜3歳 | ままごとキッチン/ごっこセット | 言語・社会性・想像力 | ごっこ遊びで「人との関わり」を学ぶ。兄弟や友達とも一緒に楽しめる。 |
| 3〜4歳 | レゴデュプロ/ピタゴラス | 構成力・集中力・論理的思考 | 「考えて作る」経験で創造力アップ。親子で作品作りも◎ |
| 4〜5歳 | バランスストーン/トランポリン/バランスボール | 体幹・バランス・姿勢保持 | 室内でも運動不足を解消。体の使い方を楽しく学べる。 |
| 5〜6歳 | LaQ/レゴクラシック/アクアビーズ | 想像力・集中力・巧緻性 | “作る”喜びを通じて考える力と集中力を育てる。 |
① 1〜2歳向け:指先を使って“できた!”を育てる
おすすめ:くもん くるくるチャイム
ボールを落とすと「コロコロ〜♪」と音が鳴る「くるくるチャイム」は、
因果関係(入れる→落ちる→音が鳴る)を学べる人気の発達おもちゃ。
落とす・はめるなどの単純な動きの繰り返しが、脳の発達を刺激します。
パーツが大きめで誤飲の心配も少なく、1歳前後の子にも◎。
おすすめ②エドインター森のリングタワー

クルクルチャイムよりははめ込むタイプで難易度は上がりますが、その分長く遊べるおもちゃだと思います。
こういったおもちゃは親の方が青び方に戸惑うことがありますが、遊び方ガイドもついているので、どういう風に遊ぶのかが明確です。
カラフルさとおしゃれさを兼ね備えているので、置いていてもインテリア的にも良いです。
発達ポイント
- 指先の操作・集中力
- 「できた!」の達成感
- 因果関係の理解
② 2〜3歳向け:真似っこ遊びで社会性を育てる
おすすめ:ままごとキッチン/ごっこセット
「ママと同じことがしたい!」そんな気持ちが芽生える2〜3歳。
ままごとセットやごっこ遊びのおもちゃは、社会性を育てる最高のツールです。
発達ポイント
- 言葉の発達(「どうぞ」「ありがとう」など)
- 役割理解(“お母さん役”“先生役”)
- 想像力・コミュニケーション能力
お医者さんごっこは「注射するね」「痛くないよ」など、思いやりを育てる遊びとしてもおすすめ。

3歳ごろになると大人の真似っこをよくしていますよね。
真似の中からコミュニケーション能力を育てていけます。
③ 3〜4歳向け:考える力を刺激するブロック・組み立て系
おすすめ①:レゴデュプロ
この時期の子どもは、「作る」ことへの興味がどんどん高まります。
ブロックや磁石パーツを使った組み立て遊びは、立体認識力・論理的思考力を育てます。
おすすめ②ピタゴラス

ピタゴラスは磁石なので、不器用な子でも簡単に組み立てられるのが魅力です。
ボールの軌道を考えて組み立てる必要があるので、立体的な空間把握の能力が良く育ちます。
ただ、大物をつくろうと思うとかなりの数が必要で、我が家でもDXバージョンを追加購入しました。
発達ポイント
- 手先の巧緻性(こまかい操作)
- 想像力・空間把握力
- 集中力・計画性
親が「すごいね!」と声をかけると、やる気と自己肯定感もアップします。
④ 4〜5歳向け:バランス感覚や身体の使い方を育てる
おすすめ:バランスストーン/トランポリン/バランスボール
座って遊ぶことが増える時期だからこそ、体を使った遊びも大切。
バランス遊具は、体幹・平衡感覚・協調運動を育てます。

体が大きくなってくると親が回転させたり、補助したりするようなダイナミックな遊びをすることが難しくなります。
バランスボールを使えば、簡単に体をそらせたり、回転させるような運動ができます。
収納場所が心配な人には、半円タイプもおすすめです。
発達ポイント
- バランス能力・筋力
- 空間認知・姿勢保持
- 体の動かし方のコントロール
雨の日でも室内で楽しく運動できるのがうれしいポイント。
「体を動かす=脳の発達」につながります。
5〜6歳向け|“作る力”と“考える力”を育てるおもちゃ
おすすめ:LaQ(ラキュー)/レゴクラシック/アクアビーズ

手の巧緻性が育ってきているので、細かめのブロックを使うことができてきます。
ラキューやレゴクラッシックでもっと手先の器用さや、力を入れる方向、感覚が育ってきます。
- 対象年齢: 5〜6歳
- 発達効果: 想像力・集中力・巧緻性
- おすすめポイント:
・小さなパーツを組み合わせて「形を作る」力が育つ
・「できた!」という達成感が集中力アップにつながる
・創造的な発想を広げるのにぴったりな時期

この年齢でゲーム以外の集中できる遊びがあるのって発達の側面でみても大きいと感じます。
おもちゃ選びのポイント|「成長を急がせない」が大切

おもちゃは“発達を早めるための道具”ではありません。
大切なのは、今の発達段階に合ったものを選ぶこと。

大人的には長く遊べるように、少し発達年齢よりも高い物を与えたくなるんですが、それをグッと我慢して今の発達に合ったものをあげることで十分活用できます。
手先の不器用な子に、できないようなブロックを与えても、僕はブロックはできないというイメージを植え付けてしまうことにもなりかねません。
- 無理なく、少し頑張ればできるレベルを選ぶ
- できた!をたくさん経験できるおもちゃにする
- 大人が一緒に「すごいね」「おもしろいね」と関わる
OTママの視点
「おもちゃは“発達を伸ばす魔法の道具”ではなく、“親子の関わりを生むツール”」です。おもちゃを通じて、以前よりもこんなことができるようになったと感じる瞬間があると嬉しいですよね。
まとめ|クリスマスプレゼントは“成長の種”を贈るチャンス

おもちゃは「子どもの未来を支える学びの入り口」
ポイント
- 今の年齢・発達に合ったおもちゃを選ぶ
- 「できた!」をたくさん感じられる設計を意識する
- 親子で一緒に関わる時間を大切にする
作業療法士として感じるのは、「おもちゃ=発達を促すツール」ではなく、「親子の関係を育むきっかけ」ということ。
今年のクリスマスは、子どもの“心と体の発達”を支えるおもちゃをプレゼントしてみませんか?
家族の笑顔が増える最高のギフトになるはずです

