

「え、まだ元気なの?」が毎日…
夏休み。暑くて外で遊べない。
それでも、男の子の体力はフルチャージ。
こっちは汗だくでヘトヘトなのに、「ママ!走ろうよ!」なんて言われる始末。
そんな共働き家庭や在宅ママたちにとって、「いかに家の中で安全に体力を削るか」は切実なテーマです。
そんな悩みに応えるべく、今回は「室内で男の子の体力を削る!」をテーマにしたおうち遊びアイデアを作業療法士ママの目線でご紹介します。
この記事では、
- おうちでできる体力消耗系あそび
- 男の子がハマる運動遊びグッズ
- 運動不足による影響と対策
をわかりやすく解説します!
なぜ「男の子の体力」は果てしないのか?

男児特有の“動きたくなる脳”
男の子の体力が異常に見える理由は、実は脳の発達特性にあります。
特徴
- 前頭葉(行動を抑える部分)が発達途中
- 動くことで興奮→さらに動きたくなる
- 自分でコントロールするのが苦手
つまり、動く=生理的な欲求なのです。
体力だけでなく“感覚刺激”も必要としているから
男の子の多くは、じっとしているのが苦手です。
実はこれ、「わがまま」ではなく、発達特性として動きによる感覚刺激が必要なため。
特に以下のような感覚を求めています。
- 前庭感覚(ジャンプや回転など)
- 固有感覚(押す・引く・ぶら下がるなど)
- 触覚(手を使った感触体験)
暑すぎて外遊びNG…「室内で体力を削る」ポイント


本当は外で遊べると良いですけど、近年は外で遊べるような暑さではありません。
天気予報でも無用な外出は避けて下さいって言ってますよね。
だから室内で体力を削るが正解です!
大切なのは“運動量×楽しさ×安全”
ポイント | 内容 |
---|---|
運動量 | 座って遊ぶだけではNG。ジャンプや走る要素を取り入れる |
楽しさ | 「勝手にやりたくなる」要素を仕込む |
安全 | 家具・床の安全確保、転倒防止グッズも大切 |
体力を“確実に”消耗させる!おうち遊びベスト11

新聞紙ビリビリジャンプ
- 床に新聞紙を敷いて、踏まずにジャンプで進む
- 失敗したら最初からやり直し!
バランス感覚・ジャンプ力・集中力が鍛えられます
1本線を引くだけリズム運動
- 太めのマスキングテープやはがれやすいテープを床に貼る
- その線を利用して、両足ジャンプや片足ジャンプをする。
- そのほかとしては、線を飛び越えるようにジャンプ、足をクロスさせる、後ろ向きに飛ぶなど色々なバリエーションをつける。
リズムに合わせればリズム感、瞬発力、全身の筋力UPになります
バスタオル引っぱり相撲
- 親子で1枚のタオルを引っぱり合う
- 後ろに倒れたら負け!
簡単だけど筋力も使う、笑いながら疲れる遊び!
周囲の環境に注意。
ダンボール秘密基地遊び
- ダンボールで迷路・秘密基地を作る
- 中で走る・隠れる・壊して直すなど動きが生まれる
つくるのは大変だけど、子どもは喜ぶ遊び
段ボールの中で走り回ることで、自分の体の大きさや動かし方を理解できるようになってくる
作るときに工夫もするので、創造性が養われる
一人風船バレーや風船サッカー
- 風船を落とさないようにゲームなら一人でも可能。
- 道具を使って、床に落とさないようにする、範囲を決めて実施するなどでバリエーションを
- 風船を天井から吊って、ひたすらジャンプ!
一人でやってもらうと助かる。
家族でやると盛り上がる遊び。
ペットボトルボウリング&トレーニング
- ペットボトルに水を少し入れてピン代わりに
- 倒した本数×〇秒だけスクワットorジャンプ
- ゲーム+運動で自然に疲れる!
- 投げる力を調整する練習にも◎
準備にお金もかからず、盛り上がる。
ゲーム性を入れることで、スクワットやジャンプが遊びに変身。
かなり疲労感をえることができる。
バランスボールで何秒耐えられるか
- バランスボールの上で座位、立位での時間を測る。
- 対決をしてゲーム感を。
すぐにできて、バランス機能を鍛えられる。
バランスボールを使うことで、慣れれば一人でもできる
縄跳びチャレンジ
- 室内用のソフト縄跳び
- 「100回跳べたら〇〇できる」など目標設定すると集中力UP
縄跳びは全身運動。
ママも仕事の合間に行うとダイエット効果あり。
YouTube運動動画でエクササイズ
- キッズ向け運動系チャンネルで一緒にダンス
- おすすめ:ブンバボン、忍者体操、ZUMBA KIDSなど
youtubeが好きな子はYoutubeを運動に取り入れることで、運動に対する抵抗感がなくなる。
ダンス動画などもあるので、楽しくエクササイズができる
スライムを作る→重りで遊ぶ
- 作る段階も指先運動に◎
- スライムを重くして握力勝負などにアレンジ!
そのまま自由研究にもできる遊び。
柔らかい物は優しく持つ練習にもなるので、力加減の鍛錬に。
片づけタイムを競争に!
- 「おもちゃ10個拾ったら1ポイント!」とゲーム化
- 勝負好きな男の子には効果抜群
片付けの音楽を流して、その音楽が終わるまで片づけをするなど決めると片付けもスムーズ。
部屋も綺麗になって一石二鳥のエクササイズ
男の子が“勝手に”動きたくなるグッズ5選
商品名 | 特徴 |
---|---|
室内トランポリン | 脚力&体幹を鍛えながら遊べる |
バランスボード | ゆらゆら遊びながら姿勢や体幹を強化 |
室内すべり台 | 登る→すべるの反復運動で満足度高 |
鉄棒 | ぶら下がるだけでかなりの体力消耗 |
ジャンピングマット | 家の廊下でジャンプ練習ができる! |
たいそうマット | 跳んでも跳ねてもOK |
運動カード | 親のネタ切れ防止 |
風船100個セット | 毎日の風船遊びに◎ |

トランポリンや滑り台、バランスボードも持っていますが、気が向いたときに息子たちはやっていますね。
特にトランポリンはYOUTUBEでトランポリンのエクササイズもあるので、かなり運動になります。
風船なんて何個あっても良いですからね(笑)
運動不足だとどうなる?子どもの変化と対策
症状 | 親が気づく変化 |
---|---|
夜なかなか寝ない | 日中のエネルギーが余っている |
食欲が落ちる | 体を動かしていないため空腹にならない |
イライラ・反抗 | 運動不足のストレスで感情コントロール低下 |
姿勢の悪化・体幹の弱さ | 字が雑、椅子に座っていられない |
自己肯定感の低下 | 挑戦を嫌がる、集団行動で消極的になる |
小学校入学前に「動ける子ども」にしておくと学習にも◎
① イライラ・落ち着きがない

体を動かすことでストレスを発散し、脳内の神経伝達物質(セロトニンなど)が分泌されると言われています。
運動不足になるとこのバランスが崩れ、情緒が不安定になりやすくなります。
現れる変化
- 小さなことで怒る・泣く
- 気持ちの切り替えが苦手になる
- 兄弟げんかが増える
② 睡眠の質の低下
運動によって体が心地よく疲れると、自然と眠りにつきやすくなります。逆に体が疲れていないと寝つきが悪くなり、寝ても浅い眠りになりがちです。
現れる変化
- 寝つきが悪い、夜中に起きる
- 朝スッキリ起きられない
- 昼間の集中力低下
③ 姿勢の悪化・体幹の弱さ

運動不足により体幹が育たず、長く座っているのが難しくなります。小学校以降の「学習姿勢」にも影響します。
現れる変化
- イスに座っていられない
- 字が雑・姿勢が悪い
- 転びやすい、ケガしやすい
④ 自己肯定感の低下
「体を使ってできた!」という成功体験が少ないと、自分に自信が持てなくなります。
特に幼児期の「遊びの成功体験」は、自己肯定感の土台になります。
現れる変化
- 挑戦を嫌がる
- 自信がなさそうな言動が増える
- 集団行動で消極的になる
【2】年齢別・運動の必要時間(目安)
年齢 | 1日あたりの運動時間(目安) | 内容 |
---|---|---|
3~5歳 | 少なくとも60分以上(できれば180分) | 活発な遊び含む |
6~12歳 | 60分以上 | 有酸素運動・筋力運動など |
※参考:厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」より

外にでずに一時間の運動をしようと思うと結構大変ですよね。
3~5歳は遊びの中でしっかり運動をしていることも多いので、遊びをしっかりしていくことが大事ですね。
共働き家庭でも取り入れやすくする工夫
①おうち遊びの“タイムスケジュール化”

- 朝の30分は運動遊びと決めておく
- 夜の寝る前のルーティンにストレッチ

子どもと一緒に円グラフで一日のタイム素受けジュールを可視化するのもおすすめです。
予定として入れてしまえば、ママも子どもも取り組みやすいですよね。
②留守番でもできる「安全遊び」
- バランスボードや風船遊びは事故リスクが少なくおすすめ
③遊び+家事をリンクさせる
- 「掃除機をかけるから、その前に風船を全部拾って!」などで連携
- 雑巾がけで四つ這い姿勢を促す
作業療法士ママの視点で見る“体力削り”の本当の意味

遊び=発達支援。楽しい中に“育ち”が詰まっている!

健やかに育ってほしいと思うのは、親の願いですよね。
少しの工夫でグッと発達を伸ばすことができるのが、遊びです。
遊びは発達支援であり、親子のコミュニケーションのひとつでもあります。
そう思うと、面倒がらずに今この時しかないひと時を楽しんでみるのも良いですね。
遊びの種類 | 期待できる効果 |
---|---|
ジャンプ系 | 体幹・前庭感覚の発達 |
手を使う遊び | 巧緻性・学習準備に◎ |
ストーリー性のある遊び | 社会性・言語能力UP |
まとめ「体力削り=消耗戦」じゃなく“工夫”!
体力無限な男の子も、正しく動かせば自然と疲れてくれます。
大事なのは、「がんばって遊ばせる」よりも、「勝手に疲れてくれる仕組みを作る」こと。
ちょっとした工夫で、
- 親も楽になる
- 子どもも満足
- 夏の思い出も増える
そんな“おうち運動ライフ”を、ぜひ始めてみてくださいね!
暑い夏、家での時間を有意義に過ごすには「体力を削る=脳と体の発達を促す」こと。
無理に外に連れて行かず、家の中でもできることを上手に取り入れれば、男の子の“底なし体力”も、きっと心地よい疲れへと変わります!