最近は第一子は女の子を望んでいる親が多いことをご存じでしょうか?
現代の世の中はなぜか男の子の育児がとても大変で、一人目は女の子ならよかったのにね…という声であふれています。
そこで、今回はなぜ男の子育児がつらいとされているのか?について深く掘り下げていこうと思います。
私は実際に男の子二人を育てていますが、男の子育児つらすぎ…、女の子だったら…と思ったことはないので、不安に思って調べている人は安心して読み進めて下さいね。
第一子が男の子だと何がつらい?
実際に男の子育児でつらいとされていることを挙げてみました。
男の子が辛いと感じる主な要因は、自分の理解の範疇を超えている行動があるということと、体力的にしんどい、将来的にそばにいてくれないであろうことの心配ですね。
男の子育児でつらいことは何なのか具体的に掘り下げていきます。
男の子育児でつらいこと
- 理解しがたい行動をする
- 手が出やすい
- うるさい、走り回る
- 人の話を聞かない
- 可愛くない
- くさい
- 将来家に寄り付かないことが心配
理解しがたい行動をする
理解しがたい行動をすると言われている男の子。
本当にそうでしょうか?
正直、男の子だから理解しがたいというよりは、ママがして欲しい行動をしないというのが本音ではないかなと推測しています。
性別も違えば、年齢も違うので、石を集め出したり、興味のある方向へ走って行ったりすることはあります。
わたしは、子育てをしていて、人や自分が、危なくない範囲でやる行動は良しとしても良いかなと思います。
個人的には、男の子、女の子に限らず、こどもは全員するものでは?と思うことも多いです(笑)
ただ、女の子は言語化が早い子が多いので、親も言葉で相手の思っていることが理解できやすいという点では女の子に軍配はあがります。
手が出やすい
手の出やすさは、個人差も大きいです。
男の子でも女の子でも手が出る子はでますよね。
衝動性が強い子もいるし、他にコミュニケーションの方法がわからないから手を出してしまうというパターンもあります。
我が家の男児二人は今のところ、手を出すという行為は聞いたことも、みたこともありませんが、こればかりは性格や、その時の環境に起因するものなので、ママが落ち込んでしまっていては事はすすみません。
そんな時は発達段階を見極めて、丁寧に何度も教えていくしかありませんよね。
子どもより、大人の根気が必要になってきますね。
うるさい、走り回る
我が家では、場所をわきまえれば走ってもOKにしています。
でも、走ってはいけない場所でも走るよね?って思いますか?
そこでおすすめなのは、事前に約束をするという方法です。
さらに子どもが言葉にできるのなら、子どもに約束事を言ってもらうようにします。
親が一方的に話す言葉を、子どもがうまく受け取れていないことも多いからです。
例えば
スーパーではどういう風に移動する?
図書館ではどんな声でしゃべらないといけない?
など質問をしながら、ゆっくり歩いて行動する、小さな声で話すなどの約束をします。
小さな子には、実際にこれくらいで歩いてねなどスピードを確認したり、アリさんの声で…とひそひそ声で具体的に「これくらい」を教えてあげます。
ポイント
やってはいけないことを言葉にするよりは、模範的な行動を具体的に教えてあげること
そうすると案外しっかり守ってくれます。
守れそうもなくなってきたら、もう一度約束を思い出してもらいます。
そして、約束を守れている時には、もちろん褒めるのも忘れずに。
人の話を聞かない
確かに、人の話は聞いていないことは多いですね。
ただ、私の中では他に注意がそれているんだなと感じることの方が多いです。
男の子は1点集中型のタイプが多いんですよね…。
そのため、親が注意することとしては
子ども観察ポイント
- 目線が合っているか
- 頷きなどの反応はあるか
- 環境的に注意が散りやすい状況にあるかどうか
子どもが他に注意が向いている、注意が親に向いていないとなった時には、親の行動を工夫していきます。
他に注意が向かないよう物の少ない環境にしたり、声のトーンを少し上げて注意を親に引き付けたりするなどの工夫をしてから話し始めると話が入りやすいです。
可愛くない
男の子が可愛くないというのは、正直少数派ではないかと感じます。
育児に疲れ切っているのかな?
だから、可愛くないのでは?と心配している人には、声を大にして可愛いので大丈夫と言えます。
男の子めちゃくちゃかわいいですよ。
急に「ママ、大好き」とかも言ってくれますし、照れてるのもまた可愛いです。
くさい
匂いは幼児の時には感じません。
しかし、小学校へ上がると確かに靴の匂いが異常に臭い時があります。
匂い問題は、発汗も多く、運動量も多い男子特有の問題ではありますね。
女の子はそれほど臭くない不思議。
我が家は制汗剤を振ったり、靴を2足でローテーションしたり、服を着替える、シャワーを浴びるなどの対策で乗り越えています(笑)
将来家に寄り付かないことが心配
将来のことは正直、今はわかりません。
起こってもいないことを心配してもしょうがないのではと思うのが本音です。
高齢者の入院患者を多くみてきた身からすると、確かに娘さんの方が入院生活や、退院後の生活を手助けしてくれることが多いと思います。
ただ、「息子は優しい」との意見もあり、一概にどちらが良いのかは言えません。
さらに、老後の面倒をみてほしくて産んだわけでもないので、子ども達それぞれ頑張って生きて行って欲しいな、と私は思っています。
元気な時でも、それぞれの生活があるので、依存しないように生きる力を、お互いにつけておくことが大切だと感じます。
男女脳の実際の違い
実際に男女の脳の違いが、行動に違いをもたらしているという、東京福祉大学の研究レポートをみつけました。
引用
東京福祉大学・大学院紀要 第5巻 第2号(Bulletin of Tokyo University and Graduate School of Social Welfare) pp131-134 (2015, 3)
幼児の行動と脳機能における男女差について -幼稚園・保育所実習を通して
萩原由佳・安 智瀅・山川湧貴・山本絵里香
指導教員
栗原 久
男児の特徴
男児は活動的で戸外での遊びを好むが、落ち着きがなく不器用である
女児の特徴
女児は室内での遊びを好み、集団行動も可能で、器用である傾向がみられた
このレポートによると、受精から7週から12週齢の間の男性ホルモン分泌に強く支配され、化学物質や妊娠中のストレスが関与しているとされていました。
実際に脳の違いが幼児のうちから、行動の違いとして出てくるのは面白いですよね。
経験的にも男の子は活動的、女の子は集団で遊び、器用であるというようなイメージを持っている人は多いかなと感じます。
男の子の方が発達障害が多い?
この疑問への結論としては男児の方が、発達障害を持つ割合は高いとされています。
私も作業療法士として、様々な方と接する機会がありましたが、男性の方が多くの割合で、発達障害を持っている印象はあります。
引用
2012年のアメリカ疾病予防管理センター(CDC)の報告書によると、アメリカ国内では女児の自閉症の人数は189人に1人の割合に対し、男児は42人に1人の割合となっています。
これは、女児よりも男児の方が約4倍ほど人数が多い結果です。
まず、前提として発達障害を持つ、持たないで育児の大変さは全く違うということを念頭においてください。
発達障害を持っている子どもは育てられる親を選んでくるなんて言葉もありますが、そんなことが励ましになることはほぼないでしょう。
もちろん、発達障害を持つ場合でも症状は様々です。
症状的には軽度でも、二次障害が出る場合もあります。
そのため、他と違うという点で比べても仕方ないことではあります。
しかし、比べなかった親御さんはなかなかいないでしょう。
それほど、発達障害を持つ子育てと言うのは、正常発達の子育てとは違う物だと認識ください。
その中で、男児の方が発達障害である確率が高いという事実があり、これが男児の方が子育てが大変と思われる確率を挙げている可能性もあります。
実際に、日本でも実際に男児の割合が多いと言われています。
さらに、発達障害持つ男児を育てる場合、どうしても大きくなった時に力負けしてしまう場面も出てきます。
気づきやすい障害の場合は、育児での困りごとの症状が発達障害に起因するとすぐに判明しますが、よくわからない、気づきにくい症状の場合、長く発達障害の診断を受けずに育つ場合があります。
発達障害の男児が診断されていないが、発達障害であるという方も一定数いるんでしょうね。
でも、発達障害の子育ての大変さは、男の子育児とはまた違った視点でのお話になります。
第一子が男の子で得られるメリット
男の育児のメリット
- 後継ぎが生まれたと喜ぶ人もいる
- 男の子は母親に優しいことが多い
- 外見に無頓着な場合が多く、こだわりが少ない
- 自分がしなかった経験を子どもと一緒にできる可能性がある
- 素直でかわいい
- 体力づくりになる
後継ぎが生まれたと喜ぶ人もいる
人によっては後継ぎを欲している義両親もいるので、祖父母のプレッシャーがかからなくなるのは良い事です。
女の子では名字が変わる場合が多いので、その点でも同じ苗字を共有する家族であると、外から認識されやすいです。
男の子は母親に優しいことが多い
将来が心配という見出しでもお話しましたが、息子は母に優しいことは多いです。
反抗期はあるかもしれませんが、母親に対しての甘えが出ているだけで、根本的に傷つけたいと思っていることは少ないですよね。
女の子は口が達者な場合も多いので、反論を受けることもあります。
外見に無頓着な場合が多く、こだわりが少ない
男の子の良さは服装に無頓着であることも一つです。
女の子は小さい頃から、ピンクの服じゃないと嫌!などのこだわりが一生涯続くことが多いです。
男の子もこだわりがないわけではありませんが、一定期間をすぎるとこだわりが徐々に減り、小学校へ上がる頃には毎日同じ服でもOKになっている子もいます。
これは男子でも個人差もありますが、兄は無頓着、弟はこだわり派です。
自分がしなかった経験を子どもと一緒にできる可能性が高まる
虫取りや、木登り、アクティブな運動など男の子ならではなの遊びを体験できるのも魅力です。
体験したくないねん…と言う人もいるかもしれませんが、個人的には何歳になっても新たな体験ができるというのは良いことだととらえています。
自分の体力維持にもなります。
素直でかわいい
性格的に女の子より幼いと言われる男の子。
確かに、小学校へ入っても、人間関係でも深く悩まず、いつも楽しげです。
幼さは素直さにもつながっているので、いつまでも素直でかわいいのは男の子なのかな~と感じます。
体力づくりになる
一人目を産む時より、二人目を産む時の方が、年齢を重ねています。
そのため、どうしても二人目の出産時の方が体力は下がっている場合が多いです。
それは当然といえますが、子育てに体力は最も重要と言っても過言ではありません。
第一子が男の子だった場合、一緒にアクティブな運動をして、二人目、三人目への体力をつけていく練習になります。
男の子育児を楽しめるコツ
ここからは大変だけど、楽しい男の子育児を乗り切るコツを確認していきます。
男の子育児を楽しめるコツ
- 体力を発散する場所を与える
- 褒められるだけ褒める
- 一緒にやる
- まあいいかを口癖にする
- スマホやゲームとの付き合い方を考える
- 大きくなった時に依存しすぎないように注意
体力を発散する場所を与える
メリハリをつけて、体力を発散する場面を与えると、他の場面での癇癪なども起こりにくいです。
しっかり運動をさせるというのは、子どもにとってもストレス発散になります。
褒められるだけ褒める
男の子は褒められると、やる気があふれ出てきます。
そのため、褒められる時には褒められるだけ褒めると事がスムーズにいくようになります。
一度好循環ができれば、もう後は褒めているだけで、調子に乗ってくれるので助かります。
一緒にやる
なんでもママも一緒にやる方が、男の子への理解が深まって楽しいです。
ゲームなどもやってみると、確かに時間で区切ると「ここまで」って思うところまでいけないな~など気づきもあります。
片付けも一緒にやることで、やり方を覚えて徐々に自分でもできるようになっていきます。
スマホやゲームとの付き合い方を考える
スマホやゲームに依存しやすいのも男児というのはご存じでしょうか?
ゲームは悪ではありませんが、ルールを事前に決めることは必要になってくると思っています。
まあいいかを口癖にする
おおらかな気持ちで接すると男の子のなぜこんなことをする?という疑問から逃れることができます。
人類はみな違うよね~的な視点で「面白いことをしているね。」「汚れてもまあいいか。」「危なくないし、まあいいか。」などおおらかな視点で見つめてあげて欲しいです。
大きくなった時に依存しすぎないように注意
成人し、自立する年齢になった時に過剰に世話をするような関係は注意です。
もちろん、ずっとそれで良ければ良いですが、自立を妨げる要因の一つになりえます。
実は女の子が育てにくい理由
周りに女の子で大満足の人ももちろんいますが、女の子育児に悩むママも多いと聞きます。
特に大きくなってくると、その声は大きくなってきて、小学生から思春期頃に悩みのピークがきます。
なぜなら女の子は社会性が高く、集団での生活を好む傾向にあるからです。
よく「女社会はしんどい」という声も聴きますが、男性社会よりもねっとりとした人間関係に縛られている部分があるからです。
女の子の子育てで大変なこと
- 複雑な人間関係
- 容姿へのこだわりが強い場合が多い
- 言語化がうまく口が達者
- 男女関係における心配も増えていく
- 投影を起こしやすい。
子育てをしていると、自分の子供時代を投影して、こんな風に思っていたなと思い出すこともあります。
父親にいつも否定されていた場合、夫が娘を可愛がっているのをみて嫉妬に似た感情を抱いたり、無関心だと過剰に娘をかばってしまったりして、家族関係を複雑にします。
ママの投影は息子よりも、同性である娘に対して起こりやすいのです。
仲良し親子などと言われることもありますが、過剰な干渉が親子関係をこじらせる場合も多いですよね。
まとめ 男の子育児は楽しむが勝ち
男の子育児のまとめ
- 男の子の方が発達障害の割合は高い
- 男の子育児のつらさは乗り越えられる
- 男の子育児のメリットは多い
- 男の子と言えど、それぞれの個性があるので一概には言えない
- 女の子育児でも違った苦労がある
- 男の子はおおらかに見守るのが吉
- 男の子育児は楽しんだもん勝ち
第一子が男の子だから、がっかりする必要は全くありません。
時代が変われば、女の子ばかり産むのを嫌がられる時代もありました。
そんな時代によって変わる世間の声に、耳を傾ける必要は全くありません。
女の子は女の子なりの苦労があり、男の子には男の子なりの苦労があります。
そして、個人的には男の子育児はとても楽しく、深く物事を考えすぎずにやってみるのがいいのかなと感じています。
男の子育児は楽しんだもの勝ちです。
我が子なので、男の子も女の子もきっとかわいいはずです。
子どもは自分自身ではないので、時に理解できない行動を起こすこともあります。
でも、それはどんな関係性の人間でも同じです。
近くにいると目につきますが、そんなこともあるかと「まあいいか」の精神で見守ってあげるのが、自分の精神衛生上良いのではないでしょうか。