
保育園選びをしている時に、園庭の有無は気になるというママが多いですよね。
都会であればあるほど、園庭はない比率が高まります。
私は園庭はあった方が良いと思っていて、ある前提で保育園を探しました。
もちろん、なくても保育園運営としては可能ですし、都会で園庭がない保育園しかないなら、園庭なしの保育園に通わせるしかありません。
大切なのは子どもにどんな影響があるのかを知っていることだと思います。
園庭がなくてもしっかり体を動かせるよという園もあれば、そうでない園もあります。
園庭があることのメリット、園庭がないことのデメリットを知らないと、保育園の見学時にも何を質問すればよいのかわからないまま終わってしまいます。
そのため、今回は園庭があることでのメリット、ないことでのデメリットを考えていきます。

園庭がない場合は、多くは近所の公園にいって遊ぶことになります。
そういった場合は子どもにどのような影響があるのかをまとめました。
保育園に園庭は必要?

平成23年に制定された「児童福祉施設最低基準」では、「屋外遊技場は満2歳以上の幼児につき、3.3㎡が必要」とされています。
しかし、都市部では待機児童の増加に対応するため、屋外遊技場の規定が緩和され、近隣に相当の広さの公園があれば保育所の敷地内に園庭を設置しなくても良いとされています。
3.3平方メートルは
- 横幅約1.82メートル
- 縦幅約1.82メートル
一般的な定員60人規模の保育所の場合、園舎用の敷地面積は300平方メートルほどです。
園庭を設けるには、その1・5~2倍程度の用地が必要となります。

本来の設置基準では一人当たり、結構なスペースが必要と言うことですね。
ただ、都市部ではその確保が難しく、必ずしも必要な要素ではなくなったということですね。
息子が通う保育所は250名程度のマンモス園なので、たしかに園庭も広いし、砂場もあって、プールもあります。
保育園の園庭があることでのメリット
園庭があるメリット
- しっかり体を動かす遊びができる
- 安全な場所で外遊びができ、保育士が安全管理をしやすい
- 異年齢交流の場になる
しっかり体を動かす遊びができる
身体的な発達を促すことは、子どもにとってとても重要なことです。
健康な体作りや、一生の運動習慣の基礎にもなってきます。
そして、精神的にも運動は影響するので、ストレス発散ができるという点でも、すぐに体を動かせる環境にあるというのは大きいです。

確かに、保育園にもいろいろな子がいるので、クラス単位で動く前に、衝動性の強い子は園庭へ出て発散するような場面も見たことがあります。
そんな時に、小グループ活動も気軽にいける園庭があれば、子どもにとっては心が解放されるいい環境ですよね。
小学校へ行っても、体力がないと小学校に疲れてしまっていやになりますよね。
そういった意味でも基礎体力はとても重要です。
安全な場所で外遊びができ、保育士が安全管理をしやすい

園庭は塀や柵でおおわれているのが一般的で、車の侵入や、不審者も入りにくい構造につくられています。
こういった点でも、一般的な公園よりも安全性は高いと言えます。
砂場も不衛生でなく、管理されていて安心して子どもを遊ばせられる場となります。

ニュースなどでたまに公園へ置き去りにして、迷子になっていた…というニュースもありますよね。
それほど、安全管理という点で、多くの子どもを数人でみる状況というのは大変なことです。
保育士さんは常に安全管理に気を張らないといけませんね。
異年齢交流の場になる
散歩に行く際には、全学年で行くわけではありません。
多くの園児を連れて行けば連れていくほど、管理が困難になるからです。
そのため、同じ場所で5歳の子と2歳の子が入り混じって遊ぶということは少ないです。
その点、園庭では様々な年齢の子が混じって遊ぶこともあるので、異年齢での交流ができ、社会性が発達します。

確かに私も弟は兄の学年の子に可愛がってもらって、とても微笑ましい光景が多かったです。
保育園園庭がない事でのデメリット

園庭がないデメリット
- 保育士の安全管理の負担(不審者の出現の可能性、交通に対しての不安、迷子、砂場が不衛生である場合がある、年齢別の遊具がない可能性もあるなど)
- 年齢が上の地域の子も遊んでいるため、ぶつかったり、トラブルになったりすることがある
- 天候によっては外遊びができない場合が多くなる
- 外遊びの頻度は落ちる
- 運動会は別の場所でやることになる
公園へ出かける時の一番の懸念は、安全管理における、保育士の負担が大きいということです。
迷子や、交通事故、不審者の出現、地域住民との公園仕様の兼ね合い、砂場の不衛生さへの対応、天気の急変による体調管理などが必要とされるからです。

保育士さんの負担が大きいと余裕がなくなってしまいますよね。
それ以外の仕事も大変なのに…。
保育所における園庭が果たす役割
−保育士への調査から−鶴見大学紀要,第54号,第3部,73−78,2017 早川 悦子
によると、やはり保育士のアンケートにて「園庭がない事」に困難なことがないと答えた幼児担当の保育士は13%に対し、困難があると答えた保育士は58%でした。

この結果をみてもやはり、保育のプロである保育士からも園庭はあった方が良いと感じているということですね。
そしてテラス園庭よりも土であることを望む保育士が多いようです。
この調査では具体的にどんな困難があると感じているのかは記載されていませんが、園庭があることのメリットは大きいですね。
また、移動時間も踏まえれば、戸外で思いっきり楽しむ時間は、どうしても短くなってしまいます。
そして、天気が不安定な日には、ほとんど散歩へ行けないということが起こります。

園庭があれば、すぐに保育園の中へ入ることができるので、少し雲行きが怪しくても外で遊ぶことができますよね。
でも公園になると温度管理や天気の関係でいけないことも出てきますね。
また、運動会は別の場所でやることになるので、子どもによっては場所見知りをしてしまい、緊張してうまく力が発揮できないという場合もあるかもしれません。

行事ごとってうまくできればそれが自信につながって、一気に成長するチャンスだからこそ、慣れた場所でできるのはありがたいです。
屋外公園を使うことのメリット

屋外公園へ行く保育所が、必ずしも良くないということはありません。
安全管理は大変になりますが、子どもにとっては良い影響もあります。
屋外公園のメリット
- 室内遊びの豊富さやノウハウが溜まっている
- 交通ルールを覚えやすい
- 様々な公園へ遊びに行くことができる
- 季節を感じられる
- 地域の人との触れ合いが多くなり、挨拶をする機会が増える
園庭がない場合、室内での遊びも豊富に準備されている可能性があります。
園庭がないからこその最大のメリットではないでしょうか。
また、屋外へ自分の足で歩いていけるようになると、交通ルールを覚えるきっかけにもなります。
地域の公園で、様々な季節を感じ、色々な遊具で遊ぶこともできます。

ただ、園庭があってもこれらはできます。実際に園庭があっても散歩にいくこともありますから。
交通ルールの講習で警察官が来てくれたり、実際に公園へ出向いてみたりもしています。
その頻度が、園庭がない事で多くなるという事実はありますね。
園庭なし保育園へ通う時の対策

園庭なしの保育園に通う時には、保護者は気をつけるべきポイントがあります。
それはこちらです。
ポイント
- 休日はしっかり体を動かす遊びを取り入れる
- 歩く機会を増やす
- 習い事などで体を動かす
- 年齢が大きくなったら転園も考慮する
基本的には、園庭がない場合と、ある場合では運動量が少なくなってしまいがちなのが、園庭なしのデメリットです。
そのため休日には歩く機会を作り、運動で心を開放する時間を設けることがおすすめです。
保育園に行っている日でも、疲れていなければ習い事で体を動かすことも良いでしょう。
特に3歳以上となると運動量も上がってくるので、2歳児までは園庭なし、3歳児以上で転園を考えるなど工夫することで園庭のある保育園に入りやすい可能性もあります。
それくらい体をうごかしているのか?という視点で、子どもの生活を見直すきっかけにもなりますね。

0から2歳は枠が少なく激戦で、園庭ありの保育園も3歳から入れますっていう保育園も多いですからね。
まとめ 園庭なしでも体を動かす機会を設けることが大切

法律的に考えれば必ずしも必要ではなくなった保育園の園庭。
しかし、子どもは元来体を動かすことが大好きのことが多いですし、健康増進のためにも体力をつけるということは大切です。
しっかり運動をする機会がある子は、ストレス発散にもなるので精神的にも発達していきます。
そのため、もし園庭がなく、散歩の頻度も少ないのならば、親子で体をしっかり動かしていく機会を作っていきましょう。
基本的に毎日散歩に行ってくれるんですという保育園では、もしかしたら園庭がある保育園より歩く機会は多いかもしれません。
そのため、園庭は必ずしも必要ではありませんが、子どもにどのような影響があるのかという視点は持っておくと良いと感じます。
保育園の見学においても、散歩の頻度や、どのような人数体制で散歩に行くのかなど聞いてみると良いでしょう。