放送中の放課後カルテの第3話が放送されました。
前回、冴島啓さんが、以前病院で担当していた冴島直明くんのお姉ちゃんであることが発覚しましたね。
今回もネタバレありの感想を書いていこうと思います。
家族愛や、心疾患を持つ子の難しい心情や家族関係を表現したお話でした。
病気の子を持つ兄弟児も非常に複雑な関係になるんですね。
今回は、過剰に大人っぽくならざるを得なかったお姉ちゃんが、家出してしまうという切ないお話でしたよね。
【原作】日生マユ「放課後カルテ」
【脚本】ひかわかよ
【演出】鈴木優馬他
【キャスト】松下洸平、森川葵、田辺誠一
【あらすじ】学校医のモデル導入という形で、学校に派遣され、学校医となった牧野俊が主人公です。
医療行為は診察と応急処置のみ小児科医として学校医として赴任し、ぶっきらぼうながらも鋭い観察眼で子どもたちの言葉にできないSOSを見抜いていきます。
子どもたちを救い、未来へ向かう背中を押す、保健室ヒューマンドラマです。
放課後カルテ第3話あらすじ。ネタバレあり
前回の最後
前回冴島啓が、冴島直明の姉であることがわかりました。
なおは病院で、牧野先生が担当していた患者。
最後の「僕に怒る人いないよ。先生といる時だけ、病気じゃない僕なんだ。」という言葉が印象的でした。
啓とその家族のお話
第三回は心疾患であるなおとなおの姉である啓とその家族の関係性のお話です。
啓はなおを心配する良いおねえちゃん。
ただ、母ははおを心配するあまりに、前回なおの発作時に連れ出していた啓を「あなたのせいで…。」と少し責めている部分があります。
ある日、なおが退院して、一緒に学校に行こうと嬉しそうに話す啓に、「行かないわよ。治療が終わったわけじゃないの」と言い放つソニン演じる母がいた。
なお自身も「安心なのは、ママだよ。」「学校だっていけるのに…。」と母の愛を少しおおげさだととらえている様子。
おばあちゃんの具合が悪くなったと、母が家を空けた日、兄弟二人で「少しだけ…。」と散歩へ出た。
散歩先で、学校が目に入り、なおが「トイレ」と言いだしたため、二人は学校のトイレへいった。
そのすきになおは、啓の目の届かない場所へ行ってしまい、学校探検と出会った6年2組の生徒と学校を歩き回った。
階段などの上り、徐々に体調を崩していくなおだったが、その際には牧野に発見され、注意を受け、事なきを得た。
そのことを後日母に伝えると、母は啓を叱り、頬を叩いた。
その次の日、担任の篠谷先生もつらそうな表情の啓のことを心配し、声をかけた。
その日、啓は家に帰らずに夜になった。
家族学校関係者で啓を探すことに…。
この家族がどうなるかはドラマで確認していただければ、感動できるかなと思います。
疾患を持つ子の家族がどのような感情を持つのか、その兄弟児の心情など丁寧に描かれています。
啓ちゃんは保健室前にいるところを発見されますが、結局頼るのは牧野先生だったんですね。
そんな牧野先生に篠谷先生は「どうしてこんな人に…。」と少し憤っていましたね。
ゆきとの会話
ナルコレプシーのゆきが牧野に子どもが好きじゃないのに、なんで小児科医になったのか?と聞いた。
牧野は「小児科医は人間の体全部をみられるからだ。」と答えた。
ゆきは「先生に心も救ってもらった気持ちだよ。」と伝えた。
放課後カルテ第3回感想
なおの学校へ行きたいという気持ちが痛いほど伝わる回でしたね。
啓の兄弟児としての苦悩もみていて、切ないものがありますね。
母はなおが死んでしまわないかという病気の恐怖に支配されているので、啓のことまでフォローできない状態で、母は母で葛藤しているんでしょう。
誰も悪くない感じが、余計に切なく涙なしではみられない回だなと感じました。
啓は自分と一緒にいた時になおが倒れたことで、自分のせいだと責めていました。
それを子どもなんだから責任を取れるわけがないと、なおのせいではないtことをしっかり伝えた牧野先生の言葉は感動的でしたよね。
母親は必至なのはわかるけど、啓も子どもなんだから家出までした啓にかける最初の言葉はもっと選んで欲しいですね。
ただ、ソニンさんの葛藤している母親がうますぎて、直明を思うが故の行動であると思うと仕方ない気もするし…。
しかも、階段上がって息切れするくらいだから、これはかなり心配するのも頷けますよね。
集団行動がまだできるレベルではない気もするし…。
それにしても啓はいい子過ぎませんか?
迎えに来たと思ったらまた罵倒されて、おかあさんにも元気ななおの姿を見せてあげたいとか言えます?
しかも、なおにあんなに優しくできるかな?弟を憎んでもおかしくない状況ですよね。
弟も母も気遣う言葉は、奇跡的な言葉です。
現実こんな素直な子ばかりではないから、この母なら関係性としては一生こじれるのでは?と思ってしまう私は心が黒いのかもしれません。
最初啓の思い込みで「あなたのせいでなおは…」ってなってるのかなって思ったら、母親はちゃんと言葉にしてたのか…と驚愕でした。
母親は追い詰められたとしても言いすぎだろと思いましたね。
子供の成長で、いつか手を離れていくというのは、病気でなくても感じるところはあるので、誰にでも刺さるのではないかと思います。
なおのセリフで「安心なのはお母さんだよ。」というセリフがありましたが、子どもにそう思われないように気を付けないといけないと感じました。
過剰な心配をするのは病気でなくてもあり得ることですよね。
でも、それが過剰なのかどうかと言うのは今回のケースでは置いといて…。
わたしの今回の疑問は、小学校の先生は子どもが家出をしたとなると、こんなに総出で探してくれるのでしょうか?
残業じゃね?とかならないですかね?
大変な職業ですよね…。
しかも「どうしたらもっと寄り添えてたのかな?」って考えてくれるなんて、篠谷先生はめちゃくちゃいい先生!
こんな風にもし我が子を見てくれている先生がいたら、一生その先生に担任持ってもらいたいわ。
それが子ども達に刺さってはいない設定なんだろうけど、「何かあったら言ってね。」と心配して声をかけてくれる担任の先生は、怖めの保健室の先生よりめちゃくちゃ刺さると思うけど。
牧野先生の気を使わない嘘のない言葉が、子ども達の感性には大事なのかな。
ナルコレプシーのゆきに「心をすくってもらった」と言ってもらえた牧野先生はその時に、牧野先生自身の考えも変わってきているのでしょうね。
気持ちが前に向くことが治療の一環になることがあるのかもという考えが昔の牧野は理論派すぎて、「何言ってんだ」という気持ちだったのでしょう。
保健室にきて感情論などいらないという牧野先生の変化もみられる物語かもしれませんね。
来週は破壊衝動のある少女のお話でこれまた、興味深いですね。
落としどころあるのか?ってなりますね。
また来週の土曜日を楽しみに待ちましょう。